Lost in Australia 

オーストラリアから 映画と英語と暮らしのことなど 色々と

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【映画感想文】インセプション

まだまだ寒いブリスベンからこんにちは。

さらっと忘れないうちに評判の「インセプション」のことなど。

IMDBでは驚異の90%超えと言うのと
クリストファー・ノーラン監督のオリジナルと聞いていたので
かなりすごい???と期待していました。

3Dではないのにすごい迫力(アメリカでは3Dもあったみたいですが)。
映像の美しさにウットリ。

話自体は事前に

「ものすごーく難しい!ついてけないからもう一回観なくちゃ!!」

みたいな意見が多かったので心の準備をしていったのですが
夢の階層はわかりやすく提示されていたので
理解は難しくありませんでした。
むしろ

「ノーラン、ファンサービスできるようになったなー。
さすがバットマンリターンズで巨匠の仲間入りしただけある」

と感心したくらい。

シーンがきちんと連続した層同士で入れ替わるようになっているのと
それぞれのシーンがはっきり分かれているため
わかりづらさが軽減されていたようです。

話的には

「こんな大層なことやるのってこんなことのため?
なんか世界が変わったりしないわけ?」

みたいな拍子抜けの動機だったりはしますが
無意識と夢を利用し他人の深層意識に入りこみ
記憶を操る、というアイディアを
メインストリームに持ち込んだのはすごいなぁ、と素直に思いました。

俳優さんはあいかわらずしかめっ面のレオは置いておいて
ジョセフ・ゴードン・レヴィットくん、細いのにステキです。
特に第2階層での大活躍。
この映画の主役は彼といっても過言ではありません。

奥さんモル役のマリオン・コティヤール、どこがいいのかわからないけれど
いつの間にかハリウッドで重宝されていて変だなーと思ったのですが
この作品では「ロング・エンゲージメント」で見せた
女の恐ろしさと不幸さを発揮。さすが、でした。
きっとオードレー・トトゥは歯がみしていることでしょう。

いつも若い娘さん役でちょっとうんざりしてたエレン・ペイジも
本人もそろそろ違うタイプを演じたいのではないかと思うのですが
その若さと知性的な面を生かした役で持ち味を十分に生かしていました。

そして何より、夢の中で変身できる能力を持つイームス役のトム・ハーディー。
なにこの人かっこいい~~~~~!
知らなかった~~~~~!
すっかりファンになりました。

キリアン・マーフィーも父との関係に悩む繊細な息子役を好演。

俳優さんたちの演技といい
映像の迫力といい
観といて損はない映画です。

ラストシーン、解釈が分かれるみたいで
満員だったお客さんたちの口から

「えーーーー」

みたいな声が上がっていました。

解釈と言うか内容に突っ込んだ話は
他の方がしているし、そんな難しいことは書けないので
思いついたことなどを続きに記載しておきますね。
ちょっとネタバレしてるし。




最初観た時は、「ふうん」みたいな感じだったんですよね。

というのも

「大山鳴動して鼠一匹」

みたいな動機だよなーって思ったから。
人物の描き方も主役のコブを除いてはなんかこう背景がないし
やけに色々都合がいいし。

で、ふと考えた。

映画の中で言っていたこと

「どこから始まっているかわからない」

「夢に出てきた人たちは日中に見かけた人の残像」

それにプラスされる子どもたちとの思い出は
いつも子供の顔が出ない。

「最後に顔を見ることができなかった」

とあることと、最愛の妻モルを自殺から救うことができなかった、という罪の意識。

…もしかして、最初っから飛行機で目がさめるまでが夢では???

それにしては荒唐無稽、と思われる向きもあるでしょうが
実際私、こういうタイプの夢を見ることがよくあるし
夢の中で普通に生活をしていて1週間とか平気で経ってるし
そのうえ知らない人が主役(自分は観察側)っていうのもよくあるので
それほど抵抗なし。

で、コブって言う人は会社の買収を仕事としていて
ものすごーく奥さんと家族を愛していたけど
仕事にかまけて世界中を飛び回っていて家族はほったらかし。
で、モルは次第に薬物かアルコールかで正気を失って自殺。

子どもの顔が出ないのは、コブが子供に対して顔向けできないから。

お父さんがフランスの教授なのに空港に迎えにきてたりするのも
すべてが夢だからこそ可能なこと。

モルが出てきて邪魔をするのは
罪の意識に悩まされて仕事に影響が出てきていたことを示唆している。

夢の中に潜り込むというのに装置がやけにちゃちい、というかなんか古臭いのは
コブがあんまり機械に興味ない仕事してるから。

大体夢に出てくる夢を構築するために雇われた女の子アリアドネ。
名前自体が示唆するように「夢の迷図を解くカギを与える」という役割を担っています。
この子が出てきたのは観客に

「この映画を理解するためのキーはこの子」

ということを示すためと、アリアドネという人物を登場させることで
自分の夢の中で今まで自分が迷い込んでいた罪の意識からなる迷図が解決されることを示唆している。

ロバートがやっと父と和解できるシーンも
飛行場で父と再会するために自分を許す心の準備。
多分、父からは気に病むことはない、とか言われていても
罪の意識にさいなまれるため
ロバートに自分を投影し、死の床での和解というお膳立てをして
間接的に
「自分は悪くない、お父さんは許してくれている」
と言い聞かせる。

最初で出てくる老人は、サイトウでありながら、
一緒に年をとるはずのモルに置いて行かれ、絢爛豪華な中にも孤独な暮らしを送っているコブの心境。
後で示されるモルと一緒に年をとる混沌層での体験、
あれはコブの理想。

「二人で年をとるまで一緒だったはずなのに…」

だから今まで住んだ家が全部出ている。

サイトウ=コブなのだから
サイトウを救うことができる
つまり若い時に戻るんだ=罪の意識から解き放たれる
ことを実行できるのはコブだけ。

最後にモルに決別することで
やっとコブは自分の罪の意識にけりをつけることができ
義父からの許しも心の中で承認できて
孤独に年を重ねた自分を解放することで
最後に子供の顔をまともに観ることができるようになったコブ。

飛行機の中で出会った人たちはコブが眠りに就く前にたまたま観た人たちで
(だからサイトーの出る日本はなんだか怪しげだったりする)
説明にあったように夢の中で登場人物として再利用されただけ。

そんな10時間のフライトで長い長い夢を通してコブは

「こんなに長いこと留守にして、子供たちから母親を奪ったのに
子供たちに対面できるだろうか」

という不安と妻を自殺させてしまった、という罪の思いを
乗り越えることができた、という話だったんじゃあないかな。

だからこそインセプション。
何かが始まる、というのは
これからコブが罪の意識を乗り越えて再生したコブの人生が始まる、ということでは。

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| エイガ | 09:24 | comments:12 | trackbacks:2 | TOP↑

観ました、深読みさすが!そうなのかー!

娘が日中5,6時間不在になる週末があったので、珍しく封切りすぐのInceptionを観に行きました。
下調べしないで観に行ったので、夫の怪しい数行の受け売りの解説と乏しい英語力で観てたので、???なとこが多かったんですが、プリシラさんに解説してもらって、ちょっとすっきりー!
最後、フランスに居るはずのお父さんが出迎えるのも「そうかー、やっと家に帰れるからお父さんもフランスからきてはんのやー」とか無理やり納得してましたから(苦笑)。
動機、たしかに、最後の「風車」が出てきたときは、えっ、、、それだけー!?と物足りなく感じてしまいました、あんだけおおがかりなことしてそれだけかい!?と。
ジョセフ・ゴードン・レヴィットくん、「500Days~」に出てた人ですよね?線が細いのは相変わらずだけど、いい味出てましたね。
キリアン・マーフィーも渡辺謙もどっちもバットマン・リターンズに出ていたんですね、監督さん、同じ人を使うのが好きなんですね(やりやすいから?)

| ろくろく | 2010/08/13 06:43 | URL |

ろくろくさんへ

お父さん、フランスからわざわざ来たのかー、ってやっぱり思いましたよね。
あと、そんなことにこんな大仕掛けでご大層なことだ、とも。
モノポリーは避けたいっていうのは、それくらいの事態なのかもしれませんが
やっぱり「世界が崩壊する、目覚めよ救世主」みたいのをつい期待してしまって笑

同じ人なのはやりやすいのと、後は好きなのでは?
キリアン・マーフィー、あんまり活用されてなかったので
今回はカギを握っていたり結構泣かせる演技もあったりで嬉しかったです~。

でも、お気に入りはトム・ハーディー。
若いころに同性愛体験したよ!とか言ってるのも目が離せません笑

| プリシラ | 2010/08/13 15:49 | URL |

やっぱ今回はジョセフ・ゴードン=レヴィットでしょう。みんないいって言ってるもんね。

私も、トム・ハーディはなかなかいいなあと思った。ちょっと「がっちりしたキアヌ・リーブス」って感じしない?

| chuchu | 2010/08/19 23:15 | URL |

チュチュさんへ

昨日テレビでLayercakeやっててそこにトム・ハーディ出てたはずなのですが見逃しました。
何をやってるんだ私ーーーーーーーーー!!!!

先が楽しみなゴードン・レヴィットくんですが、
彼のキャリアの中でG.I.ジョーはどういう位置づけになってるのでしょう。

| プリシラ | 2010/08/20 08:08 | URL |

アタシもまだ、GIジョーは観てないのよ。観ようかと思ったんだけど・・・・

それほど話題になってません、正直な話。そのままスルーされて、本人が有名になってからカルト的に振り返って観る方がいいかな?

| チュチュ姫 | 2010/08/22 05:33 | URL |

チュチュさんへ

彼のかわいさもそんなに楽しめないですし
あれは将来のためにとっておいた方がいいかと。

| プリシラ | 2010/08/22 07:50 | URL |

ナイス!

んー、その解釈はナイスです!
わかんなくて2回観たのですが、やっぱりわからない部分があって。
もういいや、と思ってますが、映像、音楽、アイデア、すごいものですよね。
監督の次回作が恐ろしいくらいです。

| ボー | 2010/09/05 17:39 | URL | ≫ EDIT

ボーさんへ

ありがとうございます。

もう、わからなくていいんですよ、感じるんです笑

面白かったのですがお話的にはToy Story 3の方が印象深かったかもしれません。
す、すみません。

| プリシラ | 2010/09/08 07:47 | URL |

気になる監督です

先日は、「ブラックスワン」へのコメントありがとうございました♪

クリストファー・ノーラン監督作品は、バットマンシリーズしか見てないのですが、この作品も、どこかバットマンで見せた色調(?)が生かされているような気がして気になっています。ネタバレになると思い、記事は上の方しか読んでいませんが;

「ダークナイト」もぜひご覧下さい。かなりおススメです。

あと、次作「ダークナイト ライジズ(ライジング)」でトム・ハーディーが悪役で登場するようですよ。

| fresh-mango | 2011/10/08 17:23 | URL | ≫ EDIT

Fresh mangoさんへ

お返事遅れてごめんなさい。

>
> クリストファー・ノーラン監督作品は、バットマンシリーズしか見てないのですが、この作品も、どこかバットマンで見せた色調(?)が生かされているような気がして気になっています。ネタバレになると思い、記事は上の方しか読んでいませんが;

確かに色調、ノーラン監督って感じですね。ヒットを出しても挑戦を忘れない姿勢をいつまでも大事にしていただきたいです!トム・ハーディーの新作、気付いたら終わってしまいました…。

| プリシラ | 2011/10/31 22:38 | URL |

今日見ました!!

プリシラさんの深い考察、素晴らしいです。
もう一度、見たくなりました!

| fresh-mango | 2012/01/23 01:01 | URL | ≫ EDIT

fresh-mangoさんへ

おほめいただき、ありがとうございます。
最近きちんと映画観てなくて汗
観ても寝ちゃったりして…大汗

| プリシラ | 2012/01/31 21:53 | URL |















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渡辺謙の堂々たる存在感。 人によっては、更に深く深くストーリーを検証し、違う解釈を導き出される方もおられるだろう。 あまり考え過ぎると、作品さながら夢の中でも考え込んでしまうのでご注意を。 観客の頭脳にも挑戦的で、壮大なスケールで描くお薦め脳内アクショ…

| 名機ALPS(アルプス)MDプリンタ | 2010/08/22 04:07 |

「インセプション」(2回目)

なんだか、よく分からないのが悔しくて、2回目観賞。

| 或る日の出来事 | 2010/09/05 16:45 |

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