Lost in Australia 

オーストラリアから 映画と英語と暮らしのことなど 色々と

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【映画感想文】ハリー・ブラウン

ほんのり暖かいブリスベンからこんにちは。

テスト前に観た映画がこれ。
ハリー・ブラウン。
ハリー・ブラウン


世間の映画評ではそんなに評価が高くなかったけど
私は好きでした。

…なんというか、非常にバイオレント、かつ暗かったから。




ネットで観ると
「イギリス版グラン・トリノ」
とあって
確かに色々と共通点が多いけど
決定的に違うのは
ハリーはコワルスキと違って
心を開いたりしない。

ハリーの世界は狭いし
若いころに北アイルランド戦争で活躍したなんて見る影もない
貧困生活。
近くのパブで友人とチェスを指すのが唯一の楽しみ。

イギリスの貧困生活を描くだけが目的みたいにも見えるけれど
植物人間になった妻を見舞うシーンから
貧困生活ももしかしたら入院費用を支払うために
余儀なくされていったのかもしれない、とか想像。

オープニングシーンから
どうしようもなくやるせない
暴力にむしばまれたイギリス南部が描かれますが
同じように好きな映画「チルドレン・オブ・マン」同様に
イギリスは冷徹に貧困を描き
そこに甘い希望など存在させていない点が好き。

人の心は簡単に溶かされないし
ハリーも一人自警団みたいにはなり
友人の復讐のために立ち上がるというところが
グラン・トリノとの共通点と目されるのだとは思うけれど
ハリーはまったくヒーローではない。

コワルスキのようにあからさまなヒロイズムを広げるのではなく
あくまでもハリーは私怨を晴らすために行動に移す。
でも、彼には彼なりのモラルがあって
それは世間一般とは相いれない点もあるけれど
そんな事には構っていない。

自分の行動があくまでも私怨に過ぎないこともわかっていながら
それでも行動する潔さ。

At the moviesではあまりにも上っ面過ぎる!みたいな言われ方を
していたけれど、正直グラン・トリノはいい映画だったけど
民族間を越えなくては正義を通すことができない、というよりも
同じ階層同士での抗争を超える方が「モラル」の押し付けや
そうした「感動を生むデバイス」がないだけ
私にとっては受け入れやすいものでした。

コックニーのせいでよくわからないところも多々あったけど
マイケル・ケインは年をとるほどに素敵になる
よいワインのような役者さんなことも再確認できました。

警察の弱腰かつ情けない描写はちょっと鼻についたけど
暴力を楽しんだりする人間というものをこっそり匂わせたりして
一般的なモラルを押し付けるわけでもない姿勢がよかったかな、と。

でも、出てくる人が年寄りとか不良やジャンキーばかりなので
ちょっと心臓の弱い方にはお勧めできません。



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