Lost in Australia 

オーストラリアから 映画と英語と暮らしのことなど 色々と

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9 ソングス - セックスの下に 隠されたもの

ナイン・ソングス ナイン・ソングス
キーラン・オブライエン、マルゴ・スティリー 他 (2005/09/02)
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この映画 ものすごく話題になっていました。
というのも 映画の中で 俳優さんたちが実際にセックスしてる! っていうことで。

とはいえ そういうのは 前にも既に観ているので どーってことないのですが それが ロックコンサートとあわせてどういう効果が出るのか? が とても 気になっていました。

それに 監督のマイケル・ウィンターボトムは 硬派な社会的映画と 音楽映画(24 Hour Happy Peopleは忘れられない)と イギリス文芸作品と 色々幅広く 好きな監督の一人です。先日も書いた 「ガンタナモ 僕たちが見た真実」の監督ですし In this worldでも賞を総なめしたような人。

さて 映画が始まって 印象に残るのは 

きれいな南極の風景。
夜のロンドン
恋人リサの スリムな体。
そして 全編の8割に及ぶ セックスシーン。

なので

一体全体 何がしたいんだ! 

フツーの映画でセックスどこまであからさまに描写できるのか、って 実験だけじゃないか!

こんなの 観てもつまらない!

という 評もたくさん読みました。

実際観ていて 

「そ、そこまで うつさなくてもいいです!」

と 言いたくなるようなシーン続出。
慌てて眼をそらしたりして。

しかも観てたら 同居人が入ってきて

「おー!ポルノ観てるの!」

とかうるさいし。
違うって!

まあ だから 映画館には足を運ばなかったのですが。

だって オーストラリアで 女性が一人で映画を観ているのって 本当~~~~~に珍しい!ので こんな映画を観ていると 痴漢に遭う可能性だって あり得ます。なので DVD。

というわけで セックスって とにかく売れる。
映画でも 本でも ビデオでも 雑誌でさえもそう。
とにかく セックスを匂わせれば 売れること 間違いなし。

それほどまでに 人をひきつけるセックスって 何? 
そんなに 素晴らしいもの?

それを 解剖しようとしたのが この映画の 意図かも。

普通の映画に出てくるセックスシーンって 確かにエロっちいものの 実際に見えるものは きれいな俳優さんの顔と シーツと せいぜい上半身くらい。
飛び散る汗 とか ざらざらした肌 とか 体臭や体液とか 臭いとか そんなものが感覚的に伝わるような映画って 一般映画でも ポルノ映画でも そんなにないと思う。

現実に行われている行為って この映画で表されているように どちらかというと ものすごく動物的で 直接的で やっぱり暗いところで お願いします! と 言いたくなるようなものかもしれない。

その一方 ポルノ映画というものは 幻想を満たすための加工がされた セックスシーンを 俳優さんたちが 「演じている」わけで ある意味 映画が観客の欲望を反映すると同時に 観客の欲望の方向付けをしているという 双方向性がある。

というわけで ウィンターボトムは ポルノ映画や一般映画で見られる セックスシーンのうそ臭さを 破壊しよう という 試みに出たのかもしれない。

若い恋人同士なら しょっちゅうそういう行為に及んでいるのは普通のことだし しかも 彼女は留学中のアメリカ人。当然 ステキな人に会ったら そういうことしなくちゃ♪ と 思っているかもしれないし しかも 劇中で語られる彼女の男性遍歴は どうやら 

世界中の男の人と お付き合いします♪

とでも言いたげなくらいなので セックスシーンに 満ち満ちているのも 当然。

また 他の映画評でも書かれているように 「孤独感」を 描いた作品でもある。

この映画 最初のシーンで明らかなように 恋人と別れた後に 氷河学者であるマットが 初めて自分が一人である と 再確認するシーンから始まる。

なので 映画が二人が一緒に過ごした時間 共有した時間 殆どが 二人が趣味のコンサートと ベッドで過ごす時間 で 殆どが構成されているのは 彼の回想と 考えられる。二人で過ごした 楽しかった時間を 何も回りにない 生き物もいない ただ一面に真っ白な平原で 自分の今の孤独を噛み締めているのである。広く静寂な場所で 思い出す過去は ゴタゴタとした都会で 騒がしく その究極の場所がライブ。いみじくも 周りに5000人もいるのに 同じものを求めて来ているのに 他人と関わりあうことがない場所 という 人が多くても少なくても 恋人といても 他者といても 一人でいても 人間は孤独なのだ。

南極大陸を 下に見ながら マットは 二人の関係に思いを馳せるわけだけれど この セックスにだけ気を取られていると 彼の孤独感がなかなか読み取れない。

一年間近くの 親密な関係だったけれど 実は マットがひそかに孤独感をはぐくんでいる様子が 微妙に匂わされています。それは 
彼女のリサが帰ってしまう立場 ということを わかっていたからか 

それとも 

二人の関係が 最初は確かに恋愛感情に基づいたものだったのが 時間が経つに連れて 性的欲求を満たすものに 一方的になっていったからか 

それとも 

誰かとセックスするということは 自分の体が孤独であり 他人と一緒に融合することはない と ある意味 思い知らされる行為だからか

は 最後まで不明です。

人と肉体的にも 精神的にも 最高に深く関係を築く行為であるはずの セックスが 現代では肉体のみで 精神を結びつける行為ではなくなりつつあることを 示唆している と 読み取りました。そして 欲望を解消することが 現代では 商業行為であれ 恋人同士という 最高に近しい関係であっても 最優先されてしまう ということも 描きたかったのかもしれないと。

でも これって ファンの欲目で 監督としては

これくらい やってもいいかなー

って くらいの気持ちだったりするんですよねー。

監督さんにこっそり 聞いてみたいです。

ライブ映像ですが ダイスキな フランツ・フェルディナンド に The Dandy Warhols に Super Furry Animals が出ているので それだけでも 観た甲斐があったかも?

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| エイガ | 20:52 | comments:6 | trackbacks:3 | TOP↑

私も

ウィンターボトム監督、好きです。
この方の頭の中身はスゴイ!と初めて観た時、思いました。

セックスって自然なはずなんですが、そうじゃなくなってますよね。
私は、好きな人との場合は心が満たされる行為で、そうでない場合は、体の欲求やなとわかる感じですw
孤独からセックスをする、という気持ちはわかりますし、そういう人、結構いらっしゃいます。
そしてそれに気づくと、とても孤独感を感じるそうです。
しかし、斬新だ、観なくては!

| おこうちゃん | 2007/01/11 22:39 | URL |

おこうちゃんさんへ

おこうちゃんさんなら 絶対 これ 好きだと思います♪ ちなみに 色々見逃してるけど (最近では トリスタラム・シャンディ) 年に1本は必ず撮ってるから 勤勉かつ言いたいことが 山のよう~~~~に あるお人なのでしょう。バタフライ・キスと 日陰者ジュードと I Want You と ひかりのまちで は お気に入りです。
・・・って 殆ど全部ですね。
24hour Happy People も 最後のシーンが秀逸です。

| プリシラ | 2007/01/11 22:56 | URL |

こんばんは、初めまして。

セックスとライブだけで構成されてるのに、主人公の孤独感みたいなものがヒシヒシと感じられる不思議な映画でした。「そこまでやっちゃうか!」みたいなのは当然あったんですけど(笑)、その生々しい回想が男の現在をより感じさせてくれるというか。良い映画だと思います。

そして「24hour Happy People 」最高でしたね!(笑)。おっしゃるとおり、秀逸なラストがかなり印象に残ってます。

| baoh | 2007/01/12 01:11 | URL | ≫ EDIT

はじめまして

こんばんは、TB・コメントありがとうございます。
ウィンターボトムは所謂映画のラブストーリーにおいてシンボル化されて決して描かれる事のないラブシーンを、本作では敢えて描きたかったと言ってますね。
個人的にはあんなとこやこんなとこまで映す必然性は感じませんが、映画自体はプライベートな感傷をよく表現していて結構好きですw
プライマルスクリームやフランツのLIVE映像はやっぱりスクリーンで観たかった気もしますね~

| lin | 2007/01/12 02:24 | URL | ≫ EDIT

Baohさんへ

こんにちは。コメントありがとうございます。

「そこまでやっちゃうか!」って 多分 南極にいるから そういうことを思い出しちゃうのかなー とw
南極 女性いないので・・・。
と 考えちゃうと ものすごく 下世話になってしまいますよね。

ウィンターボトムは 最初の頃の方が実は好きだったりします。

| プリシラ | 2007/01/12 07:09 | URL |

Linさんへ

こんにちは。コメントありがとうございます。

そう、あんなとこまでは観たくなかった・・・w
家族が寝静まった夜中に エロ画像を見ているお父さんの気持ちが これほどわかった映画もありませんでした!
そういう意味では 映画館で観る方が まだいいのかも?微妙です・・・。

おっしゃる通り ライブは大きなスクリーンの方が嬉しかったかもしれませんが 一番好きだったのは マイケル・ナイマンのライブでした。もっと 観たかったです。

| プリシラ | 2007/01/12 07:12 | URL |















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