Lost in Australia 

オーストラリアから 映画と英語と暮らしのことなど 色々と

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花とアリス - うとうととまどろむ少女時代

何気なくテレビをつけると 日本映画をやっていた。

おお 珍しい!

というか さすが多国籍国歌オーストラリア。いろいろな国の人がいる ということで 多言語チャンネルがあり そこでは色々な国のニュースが毎日放映されており 映画もいろいろな国のものが 放映されている。

この映画 「花とアリス」 も そんな映画の一つ。

花とアリス 特別版 花とアリス 特別版
鈴木杏 (2004/10/08)
アミューズソフトエンタテインメント
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この映画 「花とアリス」だけれど 何の先入観も情報もなしで観たら だるいだるい。
主人公の花とアリスの 高校生活がだらだらと描かれており 山場と言ったものは特になし。だからと言ってつまらないわけではなくて 高校生の時って こんな感じだったかも と 振り返って思う。
ただ イマドキの高校生ではなく 一昔の女子高生 の姿で 援助交際だの そういったものが 存在していない もしくは 存在していても 多くの女子高生には 「自分には縁がないもの」 だった頃の話。
毎日をだらだらと過ごし たわいないおしゃべりに励み 片思いの人に告白すべきか悩み 友達と一緒に帰宅し 途中でファストフードを食べつつ 宿題を後回しにした日々。そんな 毎日をまどろむように過ごすことができた 将来を特に考えることもなく オトナになることを後回しにした さなぎの時代。
この映画には その雰囲気が充満している。

主人公 花 と アリス どちらがメインということはなく 話が進んでいくが アリスの家庭の描かれ方や 離婚した父との 関係 母とオトコ友達の関係 に ふと 大島弓子さんのマンガを思い出す。純真な女子高生の 何気ない日常を テーマにした 大島さんのマンガは 何気ない日常に巻き起こる 離婚や別離などの 現代的な問題を さりげなく忍び込ませ 少女時代のはかなさ それゆえの貴重さを 匂わせていた。

そして 主人公たちが オトコ言葉を使うものの その使い方は いわば こうした70年代の少女漫画の流れで オンナとなる手前の そこまで成熟するのを拒否したい 少女の「オトナになりたくない」宣言の一環として使われており 彼女たちの少女性を現している。したがって 現代の乱暴な女子高生が使う 単に汚い言葉遣いとは一線を隔てた かわいらしい オトコ言葉である。「てめー、ちげーよ!」なんてのではなく 「キミ、まだわかってないね」などと のたまうのである。

花は 落語好きの少年に恋し (これまた 昔のオタク) 落語部に入部、つまり彼女は 「喋る」役割で 言葉を使うのがへたくそなアリスは バレエを踊って発せられない言葉を発散する。
言葉を使っても使わなくても 思うことが十分に伝えられないせつなさを 二人の少女たちは存分に伝えてくれる。
携帯電話は いつでも どこでも 誰とでも 知り合いになれる という 便利さを与えてくれた。
しかし 広く浅く交流できる便利さと 引き換えに 深く濃密な関係を築く幸せを奪われてしまった。
携帯電話に縛られた 現代の少女たちには許されない 生身の言葉 生身の肉体で コミュニケートする贅沢を この二人は満喫している。

彼女たちを取り巻く環境も 全てがゆったりとし 現代のあくせくした世界とは隔絶されている。これは 少女を愛する監督が 自分の理想の少女世界を描いたもの。
落研の花ちゃんは 浴衣を着て 学園祭に登場し アリスは制服で バレエを踊る。
バレエのチュチュが 度々現れ 少女たちがひらひらと舞い踊る。

花とアリスは どちらも少女の好きなもの。そして 少女を象徴するもの。

花はいつかは散り 実を結ぶ。
アリスは いつか夢から覚めて 現実に戻る。

どちらも少女という時代を終えて オトナの女性になるという意味だろうか。

映画中に登場する 女性たち、特に アリスの母と オーディション会場にいる女性が 濃厚に 男性パートナーの存在を匂わせ 生活感 と ひいては 性的成熟性を 漂わせているのと 少女たちの 肉体を伴わない恋愛が 対比的に描かれているのも興味深い。

そして この少女を少女として スター化した監督がいたことをふと思い出す。 
大林宣彦監督。
彼の 時をかける少女 も 少年少女の せつない三角関係 が描かれ 大人の女性も登場していた。

花とアリスは 昔の少女が少女であるだけで 存在価値があり 少女が性的意味合いを持たず 単に 美しい花のような存在であればよかった時代への 憧憬だろう。

何も劇的な事件は起こらず ただ毎日を平凡に でも 一所懸命 友達と 片思いの彼氏と 家族と 部活に勤しんでいればよかった日々。
友達の質ではなく 数を競い、自分を表現するために モノで武装しなくてもよい、ただ毎日 好きな人たちと 好きなことをしていればよい日々。

そんな贅沢を許されない 現代の消費される少女たちへ 岩井監督が送る ひと時の夢。それが この映画の意義 なんだろう。

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| エイガ | 09:36 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

おめでとうございます

今年もよろしくお願いします。

テレビでちらっとだけ見ました。(外出した気が)
が、なんか友達も昔を思い出すと言ってました。
時をかける少女、好きなんです。
初めにみたとき、子どもやったくせにってカンジですが。

携帯のない時に少女時代を過ごせて、良かったと、
若者の話を聞いてると、最近、よく思うようになりました。
本当に、贅沢な時間を過ごせてた気がします。

| おこうちゃん | 2007/01/05 10:56 | URL |

おこうちゃんさんへ

なんか懐かしい映画でしたよ~。

携帯電話は本当に ある意味福音であると同時に 呪いですよね・・・。かえって濃密な関係を築く邪魔になっていますもんね・・・。

昔なら 日記を書いていたのが 今じゃブログになっていますが それもいいのか悪いのか・・・と オバサンは 思ってしまいます。

| プリシラ | 2007/01/05 22:34 | URL |















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