Lost in Australia 

オーストラリアから 映画と英語と暮らしのことなど 色々と

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ヘンダーソン夫人の贈り物

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ヘンダーソン夫人


クィーンで アカデミー主演女優賞を見事獲得した ヘレン・ミレン と 同様に いつでも 賞レースに参加しているのが この映画の主演女優の ジュディ・デンチ。

呼び捨てにしてはいけません。
何せ その功績を称え Dameの称号までいただいているのですから。
どの映画に出ても 彼女が出てくるだけで 雰囲気がガラリ と 変わります。
彼女と共演する若い女優さんは 辛いだろう って 思う。
自分の未熟さを思い知らされるばかり。
円熟という言葉は 彼女のためにあるようなもの。

とはいえ、御年72歳になられる デンチですが 実は今でも

明日にはもう仕事が来なくなるんじゃないか・・・

と 不安になることがしばしばだそう。

「女優なんて 若くてキレイで ナンボでしょう」

と おっしゃっていた。

こんな人でもそんな気持ちになるのねぇ・・・

と思うと 体を張ってでも 仕事が欲しい!という気持ちが なんとなくわかるような気がする。

というのが この映画に出てくる レビューガールたちの気持ちでもある。

ただし 彼女たちの動機は 有名になりたい! なんてものではない。

舞台は戦時中。

働き口がないのである。

仕事がなければ ゴハンも食べられない。

切実な悩み。

とはいえ 時代は まだまだ保守的で 戦後になって見にスカートが流行ったときでさえ 世の人は目をむいたものだ。

それよりはるかに前のこと。
女性がヌードになるなんて・・・。

レビューガールズは 大変だったことだろう。

このレビューガールズの保護者的役割をするのが ボブ・ホスキンズ演じる ヴィヴィアン・ヴァン・ダム。

名前で いきなり ヘンダーソン夫人に

「あなた オランダ人?ユダヤ人でしょ?だから ショービズにいるのでしょ?」

とずけずけ聞かれて怒り出す。
この腕聞きながらも 父親的存在の ヴァン・ダムと  ヘンダーソン夫人と レビューガールズの関係は 家族のようなものだけれど ヘンダーソン夫人は この家族の輪に入りたくても入れない。

彼女なりに努力はするけれど 映画のあちこちに描かれる ヘンダーソン夫人の上流階級ぶりは 正直 率直 物を知らない いい意味で無知なヘンダーソン夫人を 他の人々から遠ざけてしまうのだ。
かわいそうに。

何せ この ヌードレビュー劇場を経営するきっかけになったのも 夫の死去により 有り余る時間とお金が手に入ったから。

貴族の奥様なんて お金持ちで 好きなこと出来て 羨ましい限り・・・と 思うが どうにも 退屈そうでもある。
何せ 未亡人友達がまず勧めるのは 

刺繍

年よりは家にじっとおとなしくしてろとでも言うんか!

とばかりのヘンダーソン夫人 悪気はないけど 口が悪く 上流階級といえばチャリティだ というわけで 参加した 貧困層のための学校設立の集いでも 暴言吐きまくりで やはり そこでも浮いてしまう。

ヘンダーソン夫人にとっては 多分 劇場は 最初は気晴らしだったのだろうけれど ヴィヴィアンとの協力関係がうまくいくにつれ 新しい家族になっていく。

劇場の世界は 華々しくきらびやかで 人々が大声で笑い喜び 上流社会しかしらない彼女にとっては 新鮮なものだったろう。
世界は こんなに生き生きとしている!と 初めてわかった場所ではなかっただろうか。

ある事件が元で ヘンダーソン夫人は 劇場に出入りすることを禁じられてしまうが とにかく彼女は手を尽くして 劇場に入り込もうとする。
それを面白がって 手伝うレビューガールたち。

こうしたレビューガールズたちは 狭苦しい階級社会で 

誰かの妻

でしかないことを 強要されてきた彼女にとって

自由の象徴

に写ったかもしれないし また 

若い頃の生き生きとした自分の姿

を 思い出させたかもしれない。

もしかしたら 一生持つことの出来なかった

自分の娘

の代わりだったかもしれない と 思ったり。

この映画には 戦争が ひそかに影を落としている。 

現在のヘンダーソン夫人が関わりあっている レビューや その観客だけではなく 彼女の過去にも 影響を及ぼし それが 彼女に劇場を買わせるきっかけになったことが 後ほどわかる。
考えてみれば 第一次世界大戦と 第二次世界大戦の間には わずか30年くらいしか 間隔が開いていない。
戦争の傷が癒える間もなく 再び戦争が始まるとは なんという不幸だろうか。

声高に 戦争がもたらす 無常を 訴えるのではなく そんな厳しい環境にあっても 人は誰かを思いやったり 誰かのためになりたいと願ったり たとえ間違いであっても 生きた証を欲しいと思ったり と する姿を 淡々と 大げさにではなく描いていき 戦争の最中にあっても 前向きに生きている人間というものを祝うかのように 最後には戦火さえも ロマンティックな色彩を帯びる。

いつもケンカばかりだった ヘンダーソン夫人と ヴィヴィアンが 初めてダンスをする そのシーンは ヘンダーソン夫人がようやっと しばらく失っていた家族というものを 再び手に入れたように 私の目には映りました。

このタイトル

ヘンダーソン夫人の贈り物

って いいタイトルなんですが 微妙に直訳してないところが上手。
しかも この映画が対象となる女性層に受けるタイプ。

オリジナルは 映画の中でも しょっちゅう出てきていた

Mrs. Henderson Presents

で 

「ヘンダーソン夫人がお送りする・・・」

という いわば テレビとかの頭で

「提供は XX製薬です」

なんかと一緒。

雰囲気的には 

これから何かが始まる・・・

という ワクワク感と 実際レビューとかで 最初に出てくる司会者が 紹介する 感覚が こめられています。
パーッと幕が開く感じとでも 言いましょうか。

それを象徴するかのような オープニングも 気が利いていました。

さて この映画 随分と前のものだったので 色々とボスターやDVDのパッケージが違うようです。

オーストラリアではこのポスターが使われていました。
ヘンダーソン夫人2

上のポスターでは ジュディ・デンチと ボブ・ホスキンズという 有名どころに焦点があたっていますが こちらでは 

セクシーなおねーさん

が 中心です。

ヘンダーソン夫人3

こちらの DVDなんて もう おねーさんしか いません!
幅広い客層を狙っているのか・・・。

ヘンダーソン夫人4

これまた 大御所二人ですが どちらかといえば コミカルさが強調されています。
どうやら イタリアン?
イタリア人は 楽しい映画が好きなようです。

そして 日本版ポスター。
ヘンダーソン夫人5

・・・う~ん イマイチ センスが悪くないですか???
色的にも ごちゃごちゃしすぎなような・・・。
これじゃ お客さん 入らなかったんじゃないかなぁ と 余計なお世話でした。

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| エイガ | 18:30 | comments:10 | trackbacks:5 | TOP↑

私的にはイタリアのポスターが好きvv

 プリシラさん、こんばんは! TB、ありがとうございました♪

 各国のポスター等、こうして見ると全然印象違いますね~。びっくり。日本での興行成績、ちゃんとは知らないのですが、映画仲間のあいだではほとんど話題にならなくて、観た者もおりません……。「金持ちのおばーちゃんとおっさんの話でしょ?」みたいに勘違いされることが多かったのが残念。私には結構お気に入りの映画なんですけどねぇ。

 ではでは、失礼致しました★

| 香ん乃 | 2007/03/23 22:37 | URL | ≫ EDIT

ジュディ・デンチ

こんばんは。

ジュディ・デンチは、
若い頃にはあまり映画では知られていなかったのに、
この10年ほどは目を見張る活躍ですね。

先日、観た『あるスキャンダルの覚え書き』の彼女はもう神技。
オーストラリアでは公開されましたか?

| えい | 2007/03/23 23:45 | URL | ≫ EDIT

香ん乃さんへ

こんばんは、香ん乃さん!
TBだけで失礼いたしました~。

この映画 話題にならなかったんですか~。
アカデミーで 主演女優賞を撮った クィーンの監督の前の作品!とか 宣伝したら 売れたんじゃないでしょうか?

こちらでは アート映画が好きな奥様向けに 宣伝されていました。

いや・・・金持ちのおばーちゃんと おっさんの話 では 間違いなくあるのですがw 若いおねーさんと ゲイも出てるよ♪って 宣伝したら よかったでしょうか?

香ん乃さんの 東京ワッショイコラムも 楽しみに読ませていただいています。
週に一回 大変ですか?

| プリシラ | 2007/03/23 23:46 | URL |

各国のポスター比較、面白いですね。私はイタリアのが断然好みです。舞台袖からショーを覗き込むような(?)イメージで、なんとなく映画の内容がイメージできるし、興味そそられますね。

日本のは・・・・後光さしてますね・・・センスないなぁw

| baoh | 2007/03/24 01:19 | URL | ≫ EDIT

度々すみません。

 プリシラさん、再びこんにちは、です^^

 私の周囲では、なぜか全然話題にならなかったんですよねぇ。「綺麗なおねーちゃんのヌード・レビューの話だよ!」と銘打てば、とりあえず客ははいったかもしれなかったのに、と思ったり。

 ワッショイまでご覧くださって、ありがとうございますvv 自ブログもできるだけ毎日更新したいので、仕事が忙しいときはワッショイの週1はちょっと難しいときもあります(汗)。「東京と映画」を必ず関連づけなくてはならないので、ハイ・ペースで書いたら書いたでネタ切れになってしまうのも心配で(^^;)

 いつもありがとうございます♪ では、失礼しました★

| 香ん乃 | 2007/03/24 14:03 | URL | ≫ EDIT

えいさんへ

ジュディ・デンチは どうやら イギリスのシットコムで大人気だったそうですね。
舞台でも活躍されて さすが!って 思います。

あるスキャンダルの覚え書き とっくに公開されて 観たのですが 最近微妙に忙しくて レビューを書けずにいます・・・。
隣のおばさんと観たのですが その話でも書こうかと思っております。

| プリシラ | 2007/03/24 14:33 | URL |

Baohさんへ

こんにちは。

そうですね おっしゃるとおり イタリア版が 一番映画の内容が想像できるタイプですね~。
やっぱり イタリアンはデザインに秀でている???

日本のは どこかで 観たような・・・。
何か 子供向け映画のポスターデザインで 似たようなのがあったような記憶があるのですが。

これでは お客さん 入らなさそう・・・(汗)

| プリシラ | 2007/03/24 14:35 | URL |

香ん乃さんへ

こちらはやっぱり イギリス文化が根強いので あの!ジュディ・デンチ!って言っただけで 絶対観に行く人が多いと思いますw

あんまり映画で話題!とか マスコミの露出度が 文化については 低いのがオーストラリアですね~。
でも セレブのゴシップについては 本当~~~~~~に 皆よく知ってます!
何故?

東京と映画 東京物語とかだと すぐ 終わっちゃうし 大変ですよね~。
私もボランティアで ちょっとしたことやってるんですが 週一だけど なかなか大変です。
締め切りに遅れられないし。

では ワッショイ 後で覗きに行きます♪

| プリシラ | 2007/03/24 14:39 | URL |

そうそう、

ミセス・ヘンダーソン・プレゼンツ!
というタイトルから、そのまま幕が開くようなイメージで、いいですよね。
私は、お姐さんしかいない絵柄か、オーストラリアの(我が家でも使いました)がいいです。
映画は…普通かなー。映画館で観たら、もう少し、のめり込んだかもしれません。

| ボー・BJ・ジングルズ | 2008/03/27 00:21 | URL | ≫ EDIT

ボーさんへ

おねえさん、いいですよね~。
色気で売ることは難しかったのでしょうか?

映画はやはり イギリス人の郷愁に訴えるものだったでしょうから 文化的にちょっとピンときませんよね。
映画館だと ビビアンのヌードに気を取られそうです。

| プリシラ | 2008/03/27 22:51 | URL |















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芳本葉月

芳本葉月特集のおしらせです。

| 芳本葉月 | 2007/03/23 14:34 |

感想/ヘンダーソン夫人の贈り物(試写)

コメディでありながら、大きな愛情に胸を打たれる良作~! 『ヘンダーソン夫人の贈り物』12月23日公開。1937年、未亡人となったヘンダーソン夫人は劇場を買収。ヴァンダムを支配人として呼び寄せ成功を収めるが、第二次大戦に突入し、閉鎖を余儀なくされ…。MRS HENDERSON

| APRIL FOOLS | 2007/03/23 19:58 |

『ヘンダーソン夫人の贈り物』を観たよ。

シェアブログminiに投稿※↑は〔ブログルポ〕へ投稿するために必要な表記です。 やっぱり嫌だよ、戦争は。『ヘンダーソン夫人の贈り物』原題:"MRS.HENDERSON PRESENTS"2005年・イギリス・103分監督:スティ

| 【待宵夜話】++徒然夢想++ | 2007/03/23 21:31 |

『ヘンダーソン夫人の贈り物』

※映画の核に触れる部分もあります。 鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。(原題:MRS HENDERSON PRESENTS)----この映画、全然知らないニャあ。「実は、この映画の物語についてはプレスにきれいにまとめてある。あれこれボクが言うよりは、そ

| ラムの大通り | 2007/03/23 22:44 |

「ヘンダーソン夫人の贈り物」

オープニングクレジットのアニメ(プラス一部、実写)が、おしゃれ! 未亡人になったアンダーソン夫人(ジュディ・デンチ)が売りに出されて...

| 或る日の出来事 | 2008/03/26 22:47 |

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