Lost in Australia 

オーストラリアから 映画と英語と暮らしのことなど 色々と

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やさしくキスをして (Ae Fond Kiss) - 解消しきれぬ壁

やさしくキスして


名監督 ケン・ローチの作品。

映画のテーマとなっているのは イギリスから切り離せない 人種問題

古くは マイ・ビューティフル・ランドレット というのが こうした問題を扱っていましたが 今回は パキスタン人男性と アイリッシュの女性。
人種問題だけじゃなくて 宗教問題まで関わっています。
まあ 大体人種が違うと それだけで 文化的問題を乗り越えなくてはならないのに イスラム教やキリスト教など 敵のようになっている現代 この壁を乗り越えるのは本当に難しい。

両方とも 神様は 自分の信じる神様だけしか存在しない と しているけれど その他は多くが対立しているように見える。

パキスタン人の彼が信じるイスラムは 家族を大事にし 家族が一番 名誉のために 殺人を犯したりすることもあるような環境。
かたや キリスト教を信じる 彼女は 個人主義で 常に私 自我というものが 世界の中心にあり 家族の名誉よりも 個人の幸せを追求する。

そこへからんでくる カソリックというキリスト教は 旧態依然として 純潔と貞節を時代遅れなまでに追求し 教師である彼女の私生活まで 問題にしてくる。

パキスタン人の彼の父親が経営する小さな食料品店は どう見ても 上流階級の人々が立ち寄る場所とは思えない。
しかし 音楽教師の彼女は多分 中流階級の出であろう。
自由を尊重し ふと何気なく スペインまで旅行に行ってしまう。
そんなことが楽しめる程度の 育ちであることが さりげなく描かれている。

人種問題は 超えられない。
階級問題も 超えられない。
宗教問題も 超えられない。

人種というものが抱える 文化というもの 価値観というものが 一番乗り越えるのには難しい。
個人主義的西洋価値観と 団体主義的東洋価値観がぶつかるとき 西洋からは 個人の幸福のみが追求されるべきという 価値観が常に上とされるが それが本当に正しいかは誰にもわからない。

彼が インド-パキスタン戦争の時の話をするとき 彼の両親は命だけを守って やっとのことで 逃れてきたのだ と 説明されるが だからこそ 彼の家族にとって 家族こそが最も大事なのだ と いうことは 西洋個人主義に染まっている彼女には さっぱりわからないように映画の中では見受けられた。
違いがあるときには 互いに理解しようと努めるのが 問題解決の一番の方法。
情だけでは 乗り越えられない壁というのも 現実問題としては存在する。

結局 彼等は情を選び 一見ハッピーエンドに終わるが そこに西洋人監督の傾向を見たような気がする。

確かに情も大事だけれど 一緒に暮らしていく上では 価値観や 育ってきた環境が 大事になる。
があって 互いに大事に思っていても 育ってきた環境は その人の考えを決定付ける。
もしかして 相容れないものがあったとしても それを解決していく姿勢が互いにないと 情は徐々に磨り減っていくのではないだろうか。
映画の中の二人に 少なくとも彼女の方に そうした成熟はあまり感じられなかったので 結局二人がハッピーエンドに終わっても ちょっとしたことで この二人 別れてしまいそうにも感じてしまって この二人はどうなっていくのか 後日談みたいのを 撮ってもらえたらな と ちょっと 思う。

この点 イギリス人監督って 情にはある意味 ロマンティックなのかしら?

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| エイガ | 22:20 | comments:10 | trackbacks:1 | TOP↑

ケン・ローチらしくない…

と、思いながら 観た覚えがあります(汗) 勿論、この手の 草の根の社会問題に取り組む一貫した姿勢は さすが ローチ監督ならでは!なのですが。

プリシラさんがおっしゃるように、「愛情だけでは 乗り越えられない壁というのも 現実問題としては存在する」 ←ここの部分を、骨太且つ繊細なローチ監督に、(更に)深く追求して頂きたかったな、と 個人的には 思いました…(汗)   

グラスゴー、アイリッシュ のアクセントが聞き取れず、最初の30分は 全くついていけませんでした。。。 正統派(?)イングリッシュだけでも ヒアリングが追いつかないってのに。。。

| ゆうこまん | 2007/03/07 11:04 | URL |

こんにちは♪

 プリシラさん、こんにちは! ご訪問、ありがとうございました♪

 深くて率直なご意見、とても興味深く拝読しました。私も、プリシラさんのブログ、これからも楽しみにしております。またお邪魔させていただきますね★

| 香ん乃 | 2007/03/07 13:18 | URL | ≫ EDIT

ゆうこまんさんへ

彼の骨太さが この作品には ちょっとかけていましたね・・・。
繊細な作りはよかったし 題材も見過ごされがちなものなので よかったのですが もっとお互いの衝突が 個人レベルではなく 見たかった・・・そして お互いが 互いに対する愛情で成長していく様を もっと克明にして欲しかったです。

あー!英語なんてもう・・・(涙)。
しかも パキスタニー英語が更に・・・。
苦痛の90分でした(涙)。

| プリシラ | 2007/03/07 13:47 | URL |

香ん乃さんへ

こんにちは、香ん乃さん!

こちらこそ 香ん乃さんのステキなご意見に水を差すようで 申し訳ございません・・・。
でも この監督なら もっとできたはず!という 期待があったので 点が厳しくなってしまいました。

とはいえ ラストシーンは 美しかったですよね。
これを見た後 5X2を見たのが 更にまずかったのかも???

これからも Tokyoワッショイ!の方でも お世話になります~。

| プリシラ | 2007/03/07 13:49 | URL |

ああ、なんか面白そうですね。
人種、宗教、これに政治さえ加われば、もはや世界のことになりそうなのに。
階級もなくなりつつあると云いつつ、見事に存在するし。
宗教なんて、カソリックとアングリカンとか宗派が違うだけでも問題ありそうです。って、自分は思いますが。
イスラムだって色々あるし。国によっても違うんでしょうし。
そんな人たちが結ばれることってあるのかしら。
興味あります。
マイビューティフルランドレッド、見たんですけどね。もうすっかり忘れてしまいました。
ゲイだったことしか覚えてない。
(そこだけか!)

| siorin | 2007/03/07 19:08 | URL | ≫ EDIT

Siorinさんへ

国際政治関連の作品が同じ監督でありました。カルラの歌 といいます。
やっぱり3つはしんどいのかしら?

宗教はかなり重要ですよね 国際社会では。
宗教は 文化の一部なので それを受け入れられないことが 多くて それで衝突してしまうのかも。

愛があったら 大丈夫 とも言いますが なかなか愛だけでは乗り越えられないことも 多いようです。

私も ゲイだったことしか 記憶がなくてw

| プリシラ | 2007/03/07 19:20 | URL |

はじめまして。google検索からやってまいりました。

プリシラ様
はじめまして。先日この映画を見てどうしても自分のブログでレビューを書きたいと思っていたのですが、実は私、この映画の結末がをどういう風に解釈してよいのかわからなくて(二人があのキスを最後に別れたのかそれとも結婚したのか)、google検索をかけたところ、こちらのブログにたどりつきました。
やはりこの映画はハッピーエンドだったのですね。レビューの記事を書き終えたらこちらの記事にトラックバックをさせていただいてもよろしいでしょうか?
もしよろしければプリシラさんから私の記事にもトラックバックをしていただければと思います。どうぞ宜しくお願いします。

| サマンサ | 2007/05/08 17:06 | URL |

サマンサさんへ

サマンサさま はじめまして。
ご訪問ありがとうございます。

あの映画 結末は オープンですよね。
でも あそこで見せた表情は 別れ というより やっぱり離れられない という感じだったように 感じました。

TB勿論OKです。
こちらからもTBしますので 記事書き終えられるのお待ちしてますね。

| プリシラ | 2007/05/09 20:36 | URL |

プリシラ様、こんばんは。
どうやらアメーバブログからはfc2ブログにトラックバックできないようです。でも私の記事へのトラックバックは大歓迎ですので、プリシラさんからのトラックバック、お待ちしております!
http://ameblo.jp/myfavoritemagazine/entry-10033047277.html

| サマンサ | 2007/05/10 01:16 | URL |

サマンサさまへ

サマンサ様、こんばんは。

それは大変。
最近そういうことが多いようです。
お手間おかけして申し訳ありませんでした。
では TBさせていただきますね~。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

| プリシラ | 2007/05/10 20:20 | URL |















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『やさしくキスをして』を観たよ。

シェアブログ1571に投稿※↑は〔ブログルポ〕へ投稿するために必要な表記です。「切なさ」に命が宿ったら、こんな恋愛映画になる。『やさしくキスをして』原題:"AE FOND KISS..."参考:やさしくキスをして@

| 【待宵夜話】++徒然夢想++ | 2007/03/07 22:26 |

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